題への姿勢を
2005年9月14日
浄土真宗本願寺派総長
不二川公勝様
備後・靖国問題を考える念仏者の会
代表 池田静思
1.暴力に訴えた信仰への妨害に強く抗議し、この事件を契機に信仰課題として取り組む
靖国問題への姿勢をより一層堅持することを本願寺に所属する僧侶・門徒へ表明することを 要望します
私たちは9月3日の一般紙に、本願寺の総御堂に刃物を持った男が侵入し、灯油のようなも
のをまいて火をつけようとし、また御真影を傷つけたということを知り、大変な驚きを抱くと同時 に怒りを押さえることができません。
暴力によって自己とは別の考え方の者を屈伏させようとしたり、さらには抹殺しようとすること
は、最も許されざる行為であります。
新聞によれば、犯人は「門主に会わせろ。(西本願寺は)靖国に対する態度がなっとらん」と
言い、その行為の理由が、本願寺が総理大臣の靖国神社の公式参拝に反対をしているという ことだという様に報道されています。
私たち本願寺教団に所属する僧侶・門徒にとって、靖国問題は、自らの信仰の根幹を問わ
れる問題として総理大臣の靖国神社公式参拝反対の声明をしてきたことは言うまでもありませ ん。それは、まさにご門主が「終戦五十年全戦没者総追悼法要」で述べられた、「宗祖の教え に背き、仏法の名において戦争に積極的に協力していった過去の事実を仏祖の御前に懺愧 せずにはおれません」という言葉に表された心からする私たちの信仰における選びでありま す。再び親鸞聖人を傷つけ裏切ってはならないという思いからの靖国問題への姿勢は、こうし た暴力によって潰すされることがないことはいうまでもありません。
親鸞聖人御在世の時、関東で巻き起こった念仏弾圧に対して、「この世のならひにて念仏を
さまたげんことは、かねて仏の説きおかせたまひ候へば、おどろきおぼしめすべからす」(御消 息17通)と述べられたお言葉を思い起こします。今回こうした事件が起きたことを知り、ますま す私たちの「世をいとうしるし、往生を願うしるし」として、靖国神社公式参拝反対の姿勢を貫く ことの重要性が証明されたように思います。
今後とも本山、地方それぞれの場で、圧力や暴力に屈することなく、自らの信仰の姿勢を貫く
ことを表明することが、犯人の意図を挫くことであります。この機会に改めて靖国問題に対する 確固たる姿勢を表明する必要を強く感じ、要望致し
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