要望書  「学力テスト」の公開を憂う親の会

 要望書
  2003 年6月30日
 「学力テスト」の公開を憂う親の会
   代 表   小武 正教

  「学力テスト」の結果が、市内全体に公開されることについて、次のような心配をします。
 
 1,学校別に公開されるということですが、テストそれも国語・算数の点数によって、学校の優
   劣の意識が、保護者・子ども・地域に生まれはしないでしょうか。
 2,義務教育の中で、学校の優劣が生まれてよよいのでしょうか。
 3,学校の優劣がいわれる中で、自分の子どもが学校の平均点を押し上げたのか、それと 
   も、下げてしまったのかとても心配です。
 4,学校の評判が、テストの点数によって、あがったり下がったりすることに保護者としての責
   任も感じます。
 5,保護者や子どもどうしのなかに、学校の点数が悪かったと評判になったとき、「あの子が
   点数を下げた」とか、「○○さんがいなければもっと点数が良かったのに」とか、子どもや
   保護者の中に、責任転換の論議や差別意識が生まれないかと心配します。
 6,上記のことにより、子どもたちはもちろん、本来協力しあわなければならない保護者どうし
   も、ばらばらになってしまわないかととても心配です。
 
  「学力テスト」は各学校で行われ、その結果は担任の先生と子ども・保護者が保有すればよ
いのではないでしょうか。学校はその結果から課題を明らかにされ、学校でのとりくみをお願い
します。保護者としても、結果を見て自分の子どもを叱咤激励しなければならないと思います。
 そこで、次のことを要求します。ご検討下さい。
 今回のテストで、点数をとったのは一人一人の子どもたちであると思います。
 その一人一人の総和が、学校の平均点となっているのではないでしょうか。一人一人の点数
は、子どもまたその保護者のものであり、その総和の平均点が公開されることは、子ども保護
者が一人一人が個別に持つ情報が、勝手に公開されることになります。

 1,公開するのであれば、こども・保護者に、公開についての承諾を得るべきではないでしょ
   うか。公開承諾の手続きをお願いします。
 2,公開を承諾されない子どもの点数は、学校の平均から削除して公開されることをお願いし
   ます。
  
  「学力テスト」の公開にあたり わが子の点数は削除してください

 公開がすすめられるのであれば、上記趣旨の通り、わが子の点数を学校の平均点からの削
除をお願いします。
   
  ★59世帯の保護者・子どもの名前100人の署名を手渡しました。

 
 (6月30日 藤川教育長への「申し入れ」 対談の概略)

 6月30日、10:00から約25時間、「『学力テスト』の公開を憂う親の会」の代表・小武と保護者の
代表の二人で、三次市役所に藤川教育長をたずね、「学校別学力テスト平均点非公開」の「要
望書」を(保護者59世帯、子どもの数100人)提出しました。

(藤川教育長との概略)
 (小武)「なぜ、市広報への公開というようなことが保護者への相談も説明もなしに行     
われるのでしょう。親と学校との信頼関係の上になりたっているものを壊すこ     とになり
ませんか」
(藤川)「その点、お聞きしときます」
   ※といわれるだけで、なぜ一方的に進められるのか、全く回答はありません。

(小武)「市広報への『学力テスト』の平均点の非公開をされる予定ですか」
(藤川)「行います」
(小武)「どうしてもされるというならば、市広報への平均点の公表という形でわが子の    
点数を使ってほしくないと思いますので、平均点を出すのにわが子の点数を削 除する
ことを、署名した親を代表して申し入れます」
(藤川)「それはできません」
(小武)「なぜですか」
(藤川)「個人の点数と平均点はべつです」
(小武)「それはおかしいんじゃないですか。児童・子どものとった点数があって、それ     を
合計したものが平均点です。児童・子ども(親・保護者)が、子どもの点数 を使ってほし
くないということがなぜ聞いてもらえないのでしょうか。その声  を聞く必要がないという
根拠はどこにあるのでしょうか。」
(藤川)「学力テストの平均点の公開を求める声がある」
(小武)「どこからあるんでしょうか。」
(藤川)「いろいろある」
(小武)「いろいろといわれても具体的にいってもらいませんと、親ですか」
(藤川)「県の教育委員会から言われている」
(小武)「教育委員会からいわれれば、親や子ども思いを無視して行われるのですか」
(藤川)  それには直接返答なし。

(小武)「学力テストの平均点の市広報へわが子の点数を加えまいと思えば、学力テスト   
  を受けないことしか他に方法がなくなると思いますが」
(藤川)「受けないということはできません。」
(小武)「それはおかしいんじゃないでしょうか。うけないといけません。公表を拒否することもで
きません。事前の相談もしません。ちょっと進め方が教育的やり方とはいえないんじゃないでし
ょうか。



トップへ
トップへ
戻る
戻る